飛騨高山の、丹生川町の山間。
無垢の木を活かした家具づくりをし、自然の恵みを暮らしに届ける、家具工房 雉子舎(きじや)。
家具の産地である岐阜県の飛騨地域、高山市からお届けしています。
今日は、雉子舎の製品の紹介です。

無垢の木のスツール
キッチンスツールについて
雉子舎(きじや)では、”家具工房”と記載している通り、家具をメインに製作しています。
主にはダイニングテーブルやチェア、リビングチェア等の脚物。
特注品のカウンターや棚等も製作しています。
また、切り落とした端の部分、家具にするには小さい材を活用した小物も作っています。

スツールとは?
スツールとは、簡単に言うと背もたれのないイスです。
座る面がある、適度な高さのある座るための物ですね。
日本語でいうと腰掛けにあたるでしょうか。
日本語の椅子は、”腰掛けるための家具”を指し、「体を支える」とあるので、背もたれやひじ掛けがある物と出てきます。
複数人が座れる物は、広義で背もたれやひじ掛けがあっても”ベンチ”となるので、一人掛け用の背もたれやひじ掛けのあるものがチェア、ないものがスツールとなります。
どこで、どう座るか
「ただ座るだけ。」、「何に座ってもそんなに違いはないだろう。」
そんな風に思う方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、椅子やスツールは家具の中でも直接身体に触れる物。
人間と距離が一番近い家具ともいえます。
そのため、長い時間座れば座るほどに、座り心地が体に影響は大きくなってきます。
スツール自体は、背もたれのないものなので、元々長時間座ること前提ではない物が多いです。
ですが、形状に応じた使用の特徴があるので、目的に合ったものを選んでいただければと思います。
キッチンスツール
雉子舎では、定番のスツールが5種類あります。
コンパクトさ重視の物、座ることに特化したもの、汎用性の高いもの等など。
そのなかでハイスツールに分類されるものが2つ。
カウンタースツールと、今回紹介する”キッチンスツール”です。

特徴
ハイスツールは、通常の物より高さがあります。
ダイニングテーブルやデスク等の机以外で、高さのある場所で使用する物で、カウンター等で使いやすい高さになっています。

キッチンスツールの特徴は、まずは高さ。
シートハイ(座面の高さ)が60cm。
ダイニングやデスク等で使われる椅子は、このシートハイが40~45cmです。
(雉子舎の定番品は42cmです。)
キッチンで

お湯が沸くまで、煮込んでいる間。
火から離れずに待っている時間。
読みかけの本を読んだり、レシピを探したり一息を。
立ちっぱなしが当たり前のキッチンですが、ちょっと腰掛けるハイスツールがあると、過ごし方が変わります


量の多い下拵え。
皮むきや筋取りなど、量の多い単純作業の時に腰掛けて作業。
通常のイスでは、キッチンで座って作業するには高さが低く、大きすぎます。
キッチンは高さが80~90cmあり、その多くは85cm。キッチンスツールの高さは60cmで、差尺が25cmほど。
キッチンで座って作業するのに丁度良い高さになっています。
立ちっぱなし作業の補助に
”ちょっと腰掛けたい”
そんな時。
キッチンに限らず、立ったり座ったりを繰り返す場合や、視線を高めで保ったまま腰掛けたい場合などにぴったり。
高さはありながらも、コンパクトなサイズの座面。
無垢の木のスツールながら片手で動かせるように、ひと工夫が。
スペースの限られる作業場所等において、使いやすい形に作っています。

上でも記載していますが、通常のイスの高さは40~45cm。
キッチンスツールは高さがあるため、膝を軽く曲げる程度で座ることが出来ます。
そのため、通常のイスよりも立ち上がりやすい。
この”立ち上がりやすさ”もポイントです。
座るとどうしても立っている時よりも目線が低くなりますが、キッチンスツールはキッチンでの作業に丁度良い高さになっています。
そのため、視界の中には入れておきたい火の具合や、煮立つ様子。
視界の端に入れたまま、腰掛けることが出来るので安心です。
こんな使い方も
使う場所は、キッチンだけに限りません。
立ちっぱなしの作業場所での腰掛けに、アトリエ等で使ったり。
視線を下げずにちょっと腰掛けたい場所で、きっと活躍してくれると思います。
また、座面が平たいので、高さのある花台やちょっとした置き台としても使えます。
大きなものは置けませんが、花瓶を置いたり、飾ったりするのにもいかがでしょうか。
専用の台ではなくスツールを使うのも、雰囲気が出ます。